Sunday, May 11, 2014

[How to] 作れる!DJ MIX とアルバム・カバー・アートの作成方法

はいはーい、みなさん、お元気?

春風に乗って、気持がフワフワと飛びながら、理性もどこかに飛んでいってしまった塩沼 哲です。


今回は DJ Mix とアルバム・カバー・アートの作り方を書いてみたいと思います。

と言っても、DJ Mix やアルバム・アートワークの作成方法はDJそれぞれによって違うと思いますし、ここに書いている方法以外にもたくさんの作り方があるはずですので、「ああ、こういう作り方もあるんだなー」と、ひとつの参考として読んで頂ければ幸いです。


さてさて。

まずは、DJ Mix の作成から。

使用したい曲の選曲が終わったら、どの順番でミックスしていくかを決めていきます。

これにはいくつかの方法があると思いますが、僕の場合は、まず、1曲目とラストの曲を決めておきます。出だしはオープニングっぽくかっこいい曲を、最後は感動的な曲を、みたいな感じです。

DJ Mix にはストーリー性を持たせたいところなので、それぞれの曲の感じをイメージしつつ2曲目以降の順番を決めていくことになるわけですが、できる限り違和感のない綺麗なミックスをしたいので、とりあえずは、キーの相性が良いもの同士を繋いでいく感じで並べてみます。

曲名とアーティスト名を書き出してリストを作ります。このリストは後でトラックリストを作る時にも使えるので、できればきちんと書いておく事をお勧めします。(トラックリストを作らない場合は、簡単に曲名の一部だけでも良いと思います)



上図に見える黒く塗られたところが曲のリストです。(文字の背景を黒く塗ってあるのは、リストの下側にある円形のカラフルなものを使用するためです)。この円形のカラフル図は 「ハーモニック・ミキシング」 等のキーワードでネット検索すれば出てくる図で、キー同士の相性を図示したものです。

ハーモニック・ミキシングに関しては、DJを始めたての方だとそこまで意識する必要はないのかもしれません。そもそも、そんなものは必要ないというDJもいらっしゃることと思います。ですので、無理に意識する必要はないのかもしれませんが、こういうものに興味がある方もいらっしゃると思いますので、ネットで拾ってきた図を一応置いておきます。





図の中で隣り合ったキー同士(もしくはすぐ近くにあるキー同士)の相性が良いと言われています。

この図を見ながら、曲名中にキー毎の番号(Abmなら1Aとか、Dなら10Bとか)を書きつつ色分けしておくと、あとあと感覚的(視覚的)かつ直感的に曲順を入れ替えできて便利です。

とりあえず、キー毎の番号が近い(色が近い)曲同士が前後するようにリストを並べ変えていきましょう。

ざっと並び換えが終わったら、BPM (Beat Per Minute、1分間の拍数)で表される曲の速度や、曲自体のイメージを考慮しつつ、更に曲順を調整していきます。

最終的に、1曲目からラストの曲まで、綺麗な色のグラデーションになればベスト。少し見にくいかもしれませんが、今回は下図のようになりました。(画像はクリックすれば大きくなります)



曲順が決まったら、いよいよレコーディングです。

PCDJを使っている人は、PCDJソフト内蔵の録音機能を使うのが手っ取り早いと思います。



CDJやアナログを使っている人は、ミキサーからの出力をPC等に取り込んで、そこで録音するのが良いでしょう。

録音に限れば、以前使っていた「超録 - パソコン長時間録音機」 というソフトが使い易かったのを覚えています。また、後程出てきますが、波形編集ができる 「Audacity」 というソフトでも録音できます。(どちらもフリーソフトウェアです)

他にも録音できるソフトウェアはたくさんあると思いますので、ご自分に合ったものを使用されるのが良いと思います。


レコーディング中。


・・・・・。


さてさて、録音が終わりました。

僕が今現在使用している TRAKTOR というPCDJソフトでは録音ファイルがWAV形式になっているので、扱い易いファイルサイズにするために、また、SoundCloud、Mixcloud、beatport mixes 等の音楽視聴サイトにアップロードしやすくするために、WAVをMP3形式にコーディングしておくと便利です。(録音ソフトの場合、MP3で直接録音できるものも多いです)

※音質にこだわる方はWAV形式のままの曲を使って、ミックスもそのままWAV形式で完成させるのが良いと思います。

ただ、WAVも人間の可聴域を越える高音域と低音域をカットしたデジタル形式なので、もっともっと音質にこだわるのであれば、可聴域以外の音域が含まれるアナログ音源を使ってアナログ形式で録音するのが良いのかもしれません。僕は音質の違いが分かる人間ではないので、音の形式にはあまりこだわりはないのですが、とある実験によると、アナログ音源のほうがデジタル音源であるWAV(CD音質)よりも高音質かつ様々な点(広がりとか力強さとか心地良さとか)において、より良く聴こえるそうなのです。(たまたまとあるテレビ番組の音楽理論みたいな講義でそういう話をしていたのを観ただけなので、詳しくは分かりませんが、そういうのってなんか面白いなって思いました。余談でした。)

さて、WAVからMP3に変更するソフトも数限りなくありますが、使い易いなと思うソフトは先ほども出てきた 「Audacity」 というフリーソフトです。


録音中にMix全体を通しての音量を変化なく一定に保つのはなかなか難しいと思いますが、audacity では、この音量のバラつきを修正することも可能なので、ついでにやってしまいましょう。

もし仮に録音中の音飛びがあった場合なども、ここで修正が可能です。

Mixをひと通り聴いてみて、OKであれば、MP3にコーディングして(もしくはWAVのまま保存して)完成です。

※CDを作る場合には、Mixをトラック毎に分割すれば尚一層良くなるかと思います。ただ、一部の再生機器だとトラックとトラックの間に一瞬の無音区間が生じてしまい聴きづらくなることがあります。また、SoundCloudやMixcloud、beatport mixes 等にひとつのDJ Mixとしてアップできなくなってしまいます。ですので、トラック分けに関しては用途に応じて使い分けるのが良いと思います。


続いて、アルバム・カバー・アートの作成です。

せっかく作ったミックスですから、アルバム・カバーのアートワークもカッコよく作りたいところです。

背景に画像を用いたい場合は、Desktop Nexus Wallpapers 等の画像をフリーダウンロードできるサイトから探してくるのが良いと思います。他にも色々なサイトがありますので探してみるのも面白いかもしれません。



さて、ダウンロードしてきた画像を、画像編集ソフトで加工しましょう。ダウンロードしてきた画像そのままでも構わないと思いますが、せっかくなので絵を組み合わせてみたり、アレンジしたり、あとはタイトルを入れたりもするわけです。

Photoshop があればベストですが、高価なので、GIMP 等のフリーソフトでも良いと思います。GIMPは日本語版はありませんが、非常によくできたソフトで、Photoshop に負けないくらいの画像編集能力を持っています。画像編集ソフトは他にも色々あるはずですので、ご自分に合ったものをお使い下さい。

ちなみに僕は10年以上前に父にもらった PaintShop Pro というソフトを使用しています。

個人で作るアルバム・アートワークの場合、画像編集に関しては、そこまで高機能のソフトを使わなくても良いと思うのですが、画像や文字をレイヤーで分けられる機能があると編集の幅が増えて便利です。

で、今回は、ダウンロードしてきたこれらの画像を使って背景を作成してみようと思います。

今回のDJミックスのテーマは 「人生という名の旅」 にしようと思っていたので、こんな感じの画像。





これを画像編集ソフトで組み合わせていきます。


画像をレイヤー別に重ねて、それぞれのレイヤーの透過度を変えるだけでも、それなりに面白い絵が作れます。

他の画像を切り貼りしたり、色合いや彩度を変えたり、効果を加えたりすれば、もっともっと良いものができるはずです。

背景画像ができたら、ミックスのタイトルやアーティスト名、必要があればトラックリスト等を入れていきます。

文字のフォントも、フリー素材をダウンロードできるサイトがたくさんありますので、気に入ったものをあらかじめインストールしておくと、表現の幅がぐーんと膨らみます。

これらもレイヤー分けしておけば、位置の変更や透過度の変更を個別に行えるので、最終的な全体配置バランスを調整しやすくなります。


で、完成したのが、これ。


イメージしていたものとは全く違うものができましたw

途中で気が変わったのさ・・。世界地図を入れようって。



ということで、DJ Mix と、アルバム・カバー・アートができました \(^o^)/


あとは、SoundCloud や Mixcloud にアップロードして公表したり、beatport で購入した曲を全曲使用しているのであれば、beatport mixes で販売するのも良いと思います。

各自、思い思いの楽しみ方をして下さいね。

ちなみに、今回作成したミックスは SoundCloud にアップロードしてありますので、もしよろしければ聴いてみて下さい。(いきなり大きな音が鳴ってしまう事があるので、再生時には音量に注意して下さい)



繰り返しになりますが、ここに書いてあることは、DJ Mix を作成する方法の「ひとつの例」です。

ミックスやアートワークの作成時の参考にして頂ければ幸いですが、他にも良い方法がたくさんあると思いますので、それぞれ自分のスタイルに合った作成方法を採られるのがベストだと思います。





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